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○石造りの家「トゥルリ」の特徴
南イタリアのアルベロベロは、長靴にたとえられるイタリア半島の「かかと」に位置しています。アルベロベロには、とんがり帽子をかぶったような石造りの家「トゥルリ」があり、「トゥルリ」が集中的に分布するモンテ地区・ピコラ地区がユネスコの世界遺産に登録されたことから、日本でもよく知られるようになりました。
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○どうしてこんな形・スタイルに?
成り立ちは16世紀頃にさかのぼります。当時、家屋には税金がかけられ、領主はそれを王に納める必要がありました。しかしこの地に町を築いた領主は、税金を逃れるため、視察が来てもすぐに取り壊せ、その後また復旧ができる「石造りの家」を民衆に造らせたと言われています。
この辺りは石灰岩が豊富で、「トゥルリ」の原型は、農場を開墾した時に出た石灰岩を使って建てた小屋や物置だったようです。石を積み上げた3〜4平米の空間の上に円錐形の屋根をのせた形を基本ユニットとし、この小さな部屋をいくつかつなげて1軒の家にしています。 |
[写真・資料提供:日本工業大学建築学科教授・伊藤庸一]
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